お正月にやってみたい日本の和づくり。「水引」で彩る“結び”のすすめ

 お正月飾りに門松、おせち料理にお雑煮・・・。お正月ムードに包まれると日本の伝統手工芸に触れてみたくなりますよね。新年を迎えた清々しい気持ちにぴったりなのが、結びの水引です。

 

 

水引は、贈り物の包み紙を結んだり、封筒にあしらったりする飾り紐で、和紙の紙縒り(こより)に水糊を引いて固めたもの。その歴史は古く、飛鳥時代とも。遣隋使の返礼品に結ばれていた紅白の麻紐が、のちに宮中で使われるようになり、その後、現在の形に変化していったといわれています。

そんな歴史のある水引は、現在では贈り物以外にも「水引小物」としてさまざまなアレンジが登場。ハサミ1つで作れる手軽さと作品の細やかさで、今やとっても人気の伝統工芸なのです。

 

 

 

Craftie Homeのサブスク定期便、1Boxでも、「水引で彩る祝い箸とぽち袋」として、「8の字結び」、「あわじ結び」、「梅結び」の3つの結び方を紹介。キットの監修と制作を手がけた水引作家の篠原啓子さんにそれぞれの結びについてお話を伺いました。

 

初心者にオススメの3つの結び

 

・8の字結び
縁起のよい数字、8の形に見える結びです。ロープワークでは、切れにくく強度を高めるための結び方。1つ結びよりも手間がかかるので難しそうですが、慣れると簡単です。

・あわじ結び
水引の基本となる結びです。引けば引くほど結びが強くなり、末永くお付き合いをという意味を持ちます。結び切りの一種のため、一度だけのお祝い事に使われます。

・梅結び
あわじ結びからさらに発展した形で、よりしっかりと結ばれていることから、結婚式などでよく使われます。梅は魔除けの縁起物のひとつであり、5枚の花の形がかわいらしくお祝いにぴったりの結びです。

 

水引上級者に見えるアレンジ結び

基本の結びは、水引の本数や配色を変えるだけで印象が変わりますが、紐のひき具合でもバリエーションが出せます。

 

 

・アシンメトリーのあわじ結び
アシンメトリー(左右非対称)にすることで、普通のあわじ結びよりも華やかで洗練された雰囲気に。基本の結びを少しアレンジしただけで水引上級者のような結びに見えるので、作っていて満足感があります。お正月飾りにプラスすれば一際豪華になるし、結びの向きを変えてピアスやイヤリングに仕上げても素敵です。

・外側だけ広げた梅結び
外側1本だけを広げて、花が咲き開いていく様子をイメージしました。茎の部分も残したことで、箸袋にあしらうと花瓶にお花が飾ってあるようにも見えます。モチーフを生かしたブックマークや、茎をカットしてヘアピンやクリップにしてもかわいいですね。

水引は、箸袋の飾りはもちろん、箸置きやグラスマーカーとしても活躍しそう。ほかにもフラワーアレンジメントのパーツ、ブローチやヘアゴムなどの水引アクセサリー、帯飾りや帯留めなどの和装小物など、可能性は無限大。洋風にも和風にもよく合う水引小物、お正月のしつらいを存分に楽しんだら、次は海外インテリア風にアレンジ、なんてどうでしょう?

 

 

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