『Craftie Home Box』は、毎月さまざまなハンドメイド体験をお届けするサブスク定期便。季節によって衣替えするように、シーズナルな小物を自分で手作りしたり、少し手を加えたりすることで、おうちが自分だけの愛おしい場所になったらいいな。そんな思いから生まれました。
キットづくりの着想から完成まで、キットチームの舞台裏を紹介する制作ストーリー、今月はリードディフューザーのお話です。
「香り」と「お花」で春を届けたい!
このBoxがみなさまのお手元に届くのは、一年でいちばん寒いといわれる2月。クリスマス、お正月と、十分にウインターホリデーも楽しんで、そろそろ次の季節が待ち遠しくなる頃でしょうか。
外はまだまだ寒いけれど、よく目を凝らしたら枯れ枝に小さな蕾がついていた! 一歩ずつ近づいてくる春の気配を、おうちの中でも感じてもらえたらいいな。そんな思いで企画したのが、2月Box、「香りとお花が楽しめるリードディフューザー」です。
リードディフューザーは、インテリアショップなどでもたくさんの種類が並んでいる香りのインテリア。お店によっては、壺のような大きなガラス瓶に太いリードを挿しているものも売られていて、リードディフューザー、まさに百花繚乱、という感じです。
今やおしゃれインテリアのマストアイテムともいえそうなリードディフューザー。ハンドメイドできたらもっと楽しみが広がるはず。香りと一緒にお花も楽しめたり、インテリアに合わせてラベルも選べたり・・・。「企画」という名の“妄想”がどんどん膨らんでいきました。
「あったらいいな、作りたい!」の夢を一緒に追いかけてくれるのは、キャンドル作家のJYOTI CANDLEさん。Craftie Homeでは、キャンドルキットの制作・監修をいくつもお願いしていて、お花選びのセンスは抜群! Craftie が全幅の信頼を寄せているアーティストです。
JYOTIさんにお花を見立ててもらいつつ、さっそくサンプル仕入れがスタートしました。
とことん探して出会ったボトルは?
リードディフューザーのキットを作るには、まずボトルを探さなくてなりません。ちょっとググっただけでも、無数に出てくるボトルに軽いめまいを覚えながら、サイズ、価格、納期などに目を光らせて、1つずつ、丹念にチェックしていきます。
筒型、ティアドロップ型、スクエア型・・・。ハーバリウムやディフューザー向けのガラスボトルのなんとまあ多いこと! 微妙なシェイプの違いで、スタイリッシュに見えたり、野暮ったく見えたり。無数の選択肢から、ようやく「いいかも」と思うボトルをいくつか絞り込み、サンプルを発注。キットチームの試作会へ。
できれば形違いで2つつけたい。となると、その2つのバランスも重要。並べたときに高低差がつくといい。お花もまったく違うものを選んで、スタイルの異なる2つのディフューザーができたら嬉しい。アイデアが少しずつまとまってきました。
試作会では、候補として取り寄せたボトルたちをモデルオーディションさながらに並べます。ちょっぴり審査員気分♪ あーでもない、こーでもない、と品評しながら選んだのは筒型とスクエア型。スクエア型はメタリックなキャップつきです。どうやらシルバーとゴールドの2種類が選べるみたい。どっちをつける? どっちもつけよう! ということでシルバーとゴールド、2つのキャップをつけることに。お部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができる。そんなチョイスはきっと嬉しいはず!
ミモザが主役!脇役はどう選ぶ?
ボトルが決まったところで、次はいよいよお花選び。「香りと一緒にお花も楽しめる」がテーマなので、お花選びはとても大事なプロセスです。
スクエア型のボトルには、ミモザを主役に春らしいお花をセレクトしよう。ということで、まずはミモザからチェック。1束からいったい何個分とれるのかを把握するのは、仕入れの数を決めるための欠かせないポイントです。1瓶あたりこのくらいかなと思われる量にカットして数えます。地道な作業ですが、ここの見立てを誤ると後で痛い目に遭うので、気が抜けません。しっかりメモを取りながら数量を記録していきます。
ミモザを引き立てるお花をどうやって選ぶか。監修者のJYOTIさんからは、「ナチュラルなビタミンカラーで、生活によく馴染むことが大事」とのアドバイス。試作会の日に合わせて候補の花々を取り寄せた会場は、さながらドライフラワーショップのよう。
ふわふわのミモザの花よりもさらに小さなお花のリンフラワーは、プリザーブドだと色も豊富。ミモザと合わせたり、ボトルに入れたりしてバランスをチェックします。どうやらホワイト×グリーンがいちばんミモザに似合いそうです。ボトルに入れてみると、グリーンが差し色となり、爽やかさをプラス。春の先に続く、まぶしい初夏をも予感させます。
繊細ながらもボリューム感のあるかすみ草は、ボトル全体に柔らかさを与えてくれる貴重な存在。今回もお世話になります!
紫陽花はホワイトと黄色の2色をセレクト。紫陽花の花びらは、オイルに入れるとレースのように透けて見えて、とってもきれい。こんなふうに見えるのね。改めて感動。
ボトルのワンポイントとして、インパクトのある黄色のファラリスをプラスして、花材のセレクトが固まりました。目指したのは、オイルを注いだときにお花同士が引き立つようなバランス。花びらの透け感が美しい紫陽花、つぶつぶが愛らしいミモザやリンフラワー、繊細なかすみ草・・・。持ち味の異なるお花がぎゅっと集まって、春のイメージができ上がりました!
「ソラフラワー」という選択
さて、もう1つの筒型のボトルはどうしよう? こちらはすっきりとスタイリッシュに見せたいよね。オイルの中にお花を“入れる”、という発想ではなくて、ボトルに“挿す”方向はどうだろう? そんな話し合いを重ね、候補として浮上したのが、ソラフラワーです。
ソラフラワーは、タイ原産のソラの木の皮を薄く剥いて作られた天然素材。吸水性に優れているので、アロマオイルを直接吸収させることができると知って、まさにうってつけでした。
“わたしブランド”のラベルを
ボトルはスクエア型と筒型。お花も決まってひと安心。ほっとするのも束の間、企画の段階でふわっと妄想していた「インテリアに合わせてラベルを選べたら」を、しっかり形にしていかねばなりません。
どんなラベルが欲しいかな。キットチームみんなでアイデアを出し合います。
・香水瓶みたいに英文字がシンプルに入ったもの。
・春らしいミモザのイラストが入ったもの。
・ひとことメッセージを書き足せるもの。
などなど。
いつもながら「あれも、これも」と要望だけはどんどん出てくるキットチーム。そのすべてのリクエストを「うん、うん、わかった~」と言いながらしっかり受け留めて、Craftie Homeらしいデザインに仕上げてくれたのは、パリ在住のデザイナー。上がってきたドラフトのデザインには、英語のほかにフランス語の言葉も入ってる! わぁーい♪
ラベルシールは、デザインのバリエーションもさることながら、形もいくつか。真四角、長方形、短冊みたいに細長いものなど、いろいろ作りました。
細長いラベルは、縦に貼るか、横に貼るか、側面までぐるっと貼るかなど、貼り方ひとつで、ガラリと印象が変わることを発見。あれこれ貼り方を試せるように、シールは、貼って剥がせるものをチョイス。シールの素材も、Craftie Home Boxのこだわりポイントです。
「ひと手間加えて、“わたしブランド”のディフューザーにして欲しい!」。そんな願いを込めて作ったのが、ひとこと書き足せるラベルやまっさらなラベル。
実際に作ったサンプルも紹介しなければ・・・ということで、キットチームでも実際にトライ。水性マーカーやスタンプを使った作例を、webマガジン「Love Your Home」の「リードディフューザーのオリジナルラベルを作ってみよう」で紹介しています。
実際にラベルを作ってみて、「これ便利!」と思ったのは、水筆。水筆はペン軸に水を入れて使うもので、文具店で売っています。水彩絵の具のようなグラデーションが、絵筆と水入れを使わずに、このペン1本でできちゃう。この手軽さが、小さなお子さんがいるお母さんにも「水をこぼす心配がない」と大人気なのだそう。
ハンドメイドだからこそ楽しめること
Craftie Home Boxでお届けしているハンドメイドキットは、どれも「正解がない自由さ」が特徴。どんなふうに仕上げるかは、お手元に届いたみなさまの手にかかっています。
今月お届けしたリードディフューザーは、そんな自由さに加えて、季節やお部屋の雰囲気にアップデートしながら使い続けられるのも、嬉しいポイントです。
黄色のお花の春が過ぎたら、グリーンを主役に新緑を楽しみ、梅雨の時季には紫陽花をたっぷりと・・・など。キットにおつけしたカクテルブーケの香りのアロマオイルがなくなったら、フレグランスハーバリウム用のベースオイルに好みの香りをブレンドすることもできます。
インテリアの人気アイテムのリードディフューザーは、ハンドメイドだったら、もっともっと楽しめることがいっぱい。カスタマイズしていくなかで、自分の「好き」と向き合えるので、おうちがどんどんわたしらしくなっていく。今月のリードディフューザーが、そんな暮らしのきっかけになったらいいなと願っています。
季節を楽しむおすすめアイデアを紹介中♪
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