Craftie Home Box制作ストーリー「レジンで作るアゲートスライス」

Craftie Home Box』は、毎月さまざまなハンドメイド体験をお届けするサブスク定期便。季節によって衣替えするように、シーズナルな小物を自分で手作りしたり、少し手を加えたりすることで、おうちが自分だけの愛おしい場所になったらいいな。そんな思いから生まれました。

キットづくりの着想から完成まで、キットチームの舞台裏を紹介する制作ストーリー、今月は「レジンで作るアゲートスライス」のお話です。

 

 

気になっていたおしゃれアイテムが自分で作れる? 

ウェディングの席札やプレイスカードとして使われている美しいプレート。それが天然石のアゲートをスライスしたものだと知ったのは数年前。

この美しいアゲートスライスがレジンで作れると知って、心が動きます。暮らしをおしゃれに演出してくれる、とっておきアイテムとして活躍しそう。しかも手作りなら、自分の好きな色や模様で楽しめる・・・。私たちはさっそくキット制作に乗り出したのでした。

 

大きなものが作れる「2液性レジン」を採用 

レジンで作るものといえば、思い浮かぶのがアクサセリー。Craftie Homeでも「押し花を閉じ込めた ヘアゴム&ピアスキット」を販売しています。アクセサリーで使うレジンは、LEDレジン、UVレジンと呼ばれる、専用のレジンライトで照射させて固める1液タイプのもの。

レジンを扱うメーカーに確認すると、アゲートスライスのような大きなものは、このタイプではなく、主剤と硬化剤の2種類の液体を混ぜる2液性エポキシレジン液を使うのだそう。レジンライトで固めるのではなく、常温放置で1日半くらいかけて固めるタイプです。

 

 

LEDレジンはなじみがあったけれど、2液性エポキシレジン液は初。さっそくキットチームで試作会を開き、このレジン液の使い方をチェックします。キットを作ってくださるみなさまが、無理なく使えるか、危険はないか、迷ったり、つまずいたりする点はないか。気になる項目を1つずつ検証していきます。

取り寄せたのは、2液性エポキシレジン液、モールド、着色剤。

レジン液は、きちんと重さを測ることがポイント。測りに紙コップを載せて主剤をゆっくり注ぎます。油断すると入りすぎてしまうので慎重に。主剤のあとに硬化剤を入れたら、割り箸でぐるぐる混ぜます。

着色剤はたくさんの色を取り寄せました。色選びは、Craftie Home Boxではとても大切にしているプロセスです。色味を確認するため、PPシートに着色剤をずらりと出してみて、レジン液で薄めた状態にしてチェックします。

 

 

レジン液に着色剤を垂らすと、ふわっと広がってグラデーションができる。素敵! 違う色を足していくと絶妙に混ざり合う、実験っぽい感覚もたまらない。クセになりそう。

 

 

キットチーム全員が楽しさを実感。思い思いの「実験」をして、ファースト作品ができ上がりました。

 

 

試作の結果、キットにおつけする色は、ホワイト、ミモザ、ローズピンク、マリンブルーの4色に決定。3原色の赤・青・黄系があれば、たいていの色が作れるし、白を入れることで、やわらかなトーンを表現することもできます。

 

 

 色と模様がきちんと作れるか?

今回のキットの制作・監修をお願いしたのは、ハンドメイドアーティストで、アゲートスライス認定講師の大澤愛里さん。実際のキットで提案する色づくりと模様づくりは、ここからプロの手を借りて進めていきます。

今回のキットで実現したい色と模様を大澤さんに伝えます。

・色は、Craftie Homeでおなじみのくすみカラーにしてほしい。
・模様は、大理石のようなもやっとしたもの、グラデーションが美しいものの2種類ほしい。

大澤さんとキットチームでやりとりを重ねて、ようやくマスターサンプルが完成。もやっとした大理石のような「マーブル」、そのカラーバリエーションの「カラーマーブル」、色と色との境目のグラデーションが美しい「コースト」の3種類の作品が完成しました。

 

 

これで終わり、ではなくて、この色と模様が、キットチームのメンバーでも出せるかどうか、再度、試作会を行います。

絶妙なくすみカラーは、大澤さんに教えてもらった着色剤の配分で作ったら、ばっちり。

色の移り変わりを確認したくて、コンストラストの強い2色で実験してみました。レジン液を注いだ直後は、くっきりとした年輪模様になっていたのが、時間が経つにつれ、液が動き、色の境目があいまいになっていきました。

 

 

[1]がレジン液を注いだ直後。
[2]が数時間経過した状態です。

硬化後は、色の境目はさらにあいまいに。驚いたのは、表と裏ではまったく違う模様ができていたこと。想像を越える神秘的な結末に、レジンアートの面白さを実感。表と裏と、2通りで楽しめるから、ちょっと得した気分です。

[3]が表。
[4]が裏。後日、カリグラフィーで文字を書いた状態です。

二度目の試作会では、同じ作り方で、色だけ変えたカラーバリエーションの作品も作りました。「カラバリ採用枠」として、こちらも撮影候補に。

 

 

実際のキットでは、作り方を紹介した3種類以外の色も「カラーリングティップス」として、紙レシピに掲載しました。

 

 

ゴールドを加えてオシャレ度アップ

Craftie Home Boxによく登場するゴールドづかい。ゴールドがちょこっと入ると、華やかさがプラスされ、インテリア小物としてもおしゃれ度がアップします。

今回のキットでは、「3種類のインテリアキャンドルが作れるスターターキット」を作ったときにも好評だった金箔フレークと、ゴールドのアクリル絵の具を入れることにしました。

金箔フレークは、大きさや入れる場所によって、いろいろなデザインバリエーションが作れるのが魅力。爪楊枝で簡単に破れるので、小さく砕くなどデザインを考えながら乗せていくのは、職人気分が味わえてワクワクしました。

 

 

ゴールドのアクリル絵の具は、硬化後のアゲートスライスの縁取り用。ゴールドマーカーでも試したけれど、塗りムラができるアクリル絵の具のほうが雰囲気もよく、こちらを採用しました。

 

 

ゴールドのアクリル絵の具で縁を塗ると、グッとデザインが締まって見えるので、印象がとても変わります。もちろん、シーンに合わせて、塗る・塗らないはお好みで。

 

カリグラフィーと合わせると素敵

ウェディングの席札やプレイスカードのアゲートスライスには、カリグラフィーやハンドレタリングで言葉が添えられています。カリグラフィーやハンドレタリングのキットも手がけているCraftie Homeとしては、今回のキットでもぜひ提案してみたい! 

さっそく試してみたのは、ゴールドインクとホワイトインク。どちらもCraftie Homeで扱っているので、書きやすさと仕上がりの美しさは実証済み。レジンのアゲートスライスにもスムーズに書けるかどうかを試します。 

結果はOK。ゴールドインクとホワイトインクも、インクがはじいたりすることなく、アゲートスライスにしっかり文字が乗りました。

 

 

この結果を踏まえ、使い方提案のシーン撮影では、プレイスカードとしてテーブルコーディネートを見せました。アゲートスライスの白い部分にも文字が乗るため、下の作品では、ホワイトインクに少しだけブラックインクを混ぜて、明るめのグレーにして書いています。

 

 

さまざまな使い方ができるレジンのアゲートスライスは、暮らしのシーンに迎えて、うれしくなるアイテム。試作会でたくさん作ったアゲートスライスは、キットチームメンバーの家でも、インク置き場にしたり、フラワーベースにしたりと、さっそく活躍しています。

 

 

世界でひとつのアゲートスライス。みなさまのおうちではどんなふうに使っていただけるか、とても楽しみです。

 

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