お年玉を包むものとしておなじみのぽち袋。市販でもさまざまなぽち袋がありますが、ほんのひと手間をかけて自分らしく手作りしてみませんか?
ぽち袋の「ぽち」は、小さいもの、少しだけ、という意味の関西発祥の言葉。その昔、芸妓さんなどに心づけを渡す際に、半紙にくるんで渡していたものが、やがて袋状になり、今のような袋になったのだそう。
このぽち袋、手作りするなら折り紙がちょうどいいサイズ。写真のぽち袋は、折形(おりがた)の包み方を参考に作りました。折形とは、室町時代に生まれた武家礼法のひとつで、1枚の紙からハサミを使わずに折り包む、日本独自の美しい文化です。
小さな“消えもの”を差し上げるときに
ぽち袋は金銭を包むほかにも、小さな“消えもの”を差し上げるときに重宝します。三つ折りにした紙幣がちょうど入るくらいサイズは、お茶やお香などを入れるのにぴったりです。
お気に入りのお茶に出会ったら、1杯分を袋に入れておすそわけ。透明な袋に入れたら茶葉もよく見え、ぽち袋をあけたときに思わずにっこり。この袋は配送用ビニールバッグ(5.5×7cm)として、100円ショップのフリマ用品コーナーで見つけました。折り紙で作ったぽち袋にジャストサイズ。ぽち袋と合わせて常備したら使い勝手がよさそうです。
長さ7cmのミニサイズのお香も嬉しいくらい、このぽち袋にぴったり。こちらのお香は、東京・日本橋のはいばらで見つけた「薫路」シリーズの花圃(かほ)です。ぽち袋に包むそばから白檀のいい香りが漂い、幸せな気持ちになりました。
受け取った相手が負担に感じないほどの、小さな“消えもの”を新年のご挨拶に。手作りのぽち袋に包んで手渡しすれば、温かな気持ちも一緒に伝わりそうです。