Craftie Homeアンバサダーの阿部早織さんは、カリグラフィーのある暮らしを楽しんでいます。スタイリッシュなインテリアの紹介とともに、カリグラフィーを始めたきっかけやその魅力、おうちに素敵にカリグラフィーを取り入れるアイデアについてお話を伺いました。
コンクリート打ちっぱなしの壁が印象的な早織さんのおうち。壁と好相性の大理石柄の床は、元々ナチュラルな木の色だったそう。「コロナでおうち時間が増えた時に、自分でDIYをしました」
「インテリアを考えるときは、まず基本のカラーを決めます。私の家は白・黒・グレー。カラーを入れるなら3色までにまとめるようにしています。たとえば、白黒グレーのほかに、ピンク(絵や花)・グリーン(植物)、ゴールド(雑貨・絵の額)の3色までにするというように。コンクリート打ちっぱなしのおうちは寒く暗い印象になりがちなので、緑の植物や暖色系のお花など、温かさを感じるアイテムを置いています」
季節のお花や植物はディスプレイのポイントにもなっています。やっとお部屋に光が入ってくる早春の季節には、黄色いチューリップをベッドサイドに。モノトーンの空間がぱっと華やぎました。
インパクトのある枝ものは床置きにすることも。枝一面に小さな緑色の蕾をつけたこちらの枝はアオモジ。お部屋のアクセントになっているサイドテーブルは、デンマークのインテリアブランド、HAYのもの。一番のお気に入りテーブルなのだそう。
下の写真は、寒さが到来した冬の1シーン。ドーナツ型の花瓶には南天の枝を、ガラスの花瓶には高さのある柳を活けて。枝×枝の躍動感のあるディスプレイです。
カリグラフィーでお部屋に温かさを
お部屋に温かみを添えるアイテムのひとつとして、早織さんが取り入れているのが手書き文字のカリグラフィーです。「デジタルではない、整っているけれども手書きというあったかさのあるところ」に魅力を感じたそう。
「初めてカリグラフィーという言葉を知ったのは2015年頃、村上萌さんが編集をされている『NEXT WEEKEND』というマガジンで、カリグラフィーのデザインが使用されていて・・・。当時私はアパレル会社でWEBデザイナーをしていたのですが、デジタルなフォント(手書き風英字フォント)としか認識をしていなかったのですが、これが手書きで書かれたものだと知ったときに、とても興味を持ちました」
お世話になった方への「Thank you」から始まった
カリグラフィーを実際にやってみるきっかけとなったのが、お世話になった方へのお手紙を書いたときのこと。
「前職を退職する際に、長年お世話になった上司や同僚に手紙を書いたんです。その封筒に『Thank you』ってブラッシュペンでデザインしてみたら可愛かったので採用。お世話になった人が多すぎて結局30通分ほど同じ文字を書くことに(笑)」
「30回もThank youって文字を書いたら、めちゃめちゃうまく書けるようになって、『あれ?もしかして私カリグラフィーできるかも?』と、書くことの楽しさを知ってしまいました。書いているところを動画に撮って、インスタグラムにアップしたら、たくさん反響をもらって、さらにやる気になりました(笑)」
現在お勤めしている会社でも、同僚あてにメモを書くシーンでもカリグラフィーを使うことがあるそう。
「名前をカリグラフィーでデザインしたものにするととても喜ばれます。気に入ってもらってパソコンにずっと貼ってくれている方もいました。自分も相手もあったかい気持ちになれます」
ワークショップに参加してさらに夢中に
そんな心温まる体験を重ねて、カリグラフィーをもっと極めたい!と思うようになった早織さん。人気カリグラファーが開催するワークショップにも足を運ぶようになりました。
「独学で見よう見まねで書いていたのですが、限界があり、ヴェロニカ・ハリムさんや島野真希さんのワークショップに参加しました。細かな手の動きや紙の位置など、その場でしか得られない空気と情報がたくさんあって、とっても勉強になりました」
手書き文字を始めた頃、早織さんはポスターにも挑戦。シンプルな文字だけのポスターになかなか出会えず、結局は自分で描いてみたのだそう。
このとき描いたポスターは、同じく早織さんが描いたドローイングのポスター、写真家のお父様がプレゼントしてくれたというお写真と一緒に、今も大切にお部屋に飾られています。
文字を書く時間は、自分と向き合う時間
カリグラフィーは自分の今の気持ちが反映されるような気がする、と早織さんは言います。
「心が落ち着いている時は思ったようにペンが動くし、ざわざわしていたり落ち着かなかったりする時は、全くいいものが書けません。カリグラフィーは自分自身と向き合う時間でもあります。テレビを消して、お気に入りの灯りと音楽のなかで書くと決めています。それも私の中で欠かせないライフスタイルのひとつになっています」
Apotheke Fragranceのお香を炊くことも。
自分だけの特別なアイテムができる喜び
「私はインテリアが好きで、生活のなかにカリグラフィーを取り入れるとちょっと贅沢な気持ちになるし、自分だけの特別なアイテムになります。特に日本には四季があるので、季節のお花やイベントに合わせてカリグラフィーを取り入れるのが楽しいです」
手書き文字と相性のいいアイテムは、キャンドルや季節のお花を飾る花瓶なのだそう。
桜の季節には、黒い花瓶に桜をひと枝。ゴールドのブラッシュペンで「Bloom」を手書きしました。
ティータイムのアイテムも手書きを添えて。ハーブを入れたガラス瓶にブラッシュペンでカリグラフィーアートを。
ブラッシュペンで書いたネームプレートは、グリーンと合わせて爽やかに演出。右のガラス瓶にもカリグラフィーでメッセージを書きました。
カリグラフィーは時間や空気を共有できる
季節に合わせてカリグラフィーを暮らしに生かしている早織さん。今後はコミュニケーションツールとしてもっと使っていきたいと語ります。
「まだまだ勉強中で練習が必要なのですが、いつか私もワークショップを主催してみたい!と思っています。今まで参加したワークショップがとっても素敵だったし、初めて会った方とも仲良くなれる空間がとっても好きです」
「私は人が好きなので、たくさんの人と会う人生にしたいし、そんな場所を自分も作りたい。カリグラフィーはみんなで一緒にチャレンジしたり、時間や空気を共有できたりするからぴったりだと思っています。私がカリグラフィーに出会ったように、もっとたくさんの方に知って欲しいし、発信をしていきたいなと感じています」
カリグラフィーに出会ったことで、おうちのインテリアもコミュニケーションもどんどん広がっているよう。いつか早織さんが主催するカリグラフィーのワークショップが実現したら、ぜひ参加してみたいと思いました。
阿部早織さん
WEBデザイナーやアパレルのプレスを経験し、現在はIT企業でインフルエンサーマーケティングに携わる。ファッションが好きで、インスタグラムではオフィスカジュアルやOL休日コーデを発信。『BAILA』(集英社)の読者モデル、スーパーバイラーズとしても活動。
https://www.instagram.com/saoli723/
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