Craftie Home Box 制作ストーリー 「つまみ細工と水引で彩るハレの日小物」

Craftie Home Box』は、毎月さまざまなハンドメイド体験をお届けするサブスク定期便。季節によって衣替えするように、シーズナルな小物を自分で手作りしたり、少し手を加えたりすることで、おうちが自分だけの愛おしい場所になったらいいな。そんな思いから生まれました。

キットづくりの着想から完成まで、キットチームの舞台裏を紹介する制作ストーリー、今月は「つまみ細工と水引で彩るハレの日小物」のお話です。

 

 

和をモダンに見せる「布」と「色」とは? 

12月にお届けするお正月Boxは、日本の伝統工芸が楽しめるキットを作りたい。新しい年の始まりにふさわしい清々しい風情と、上品な華やかさを併せ持つような・・・。「つまみ細工」と「水引」は、そんな私たちの想いにぴったりでした。

布の折り紙ともいわれるつまみ細工は、のりとピンセットだけで美しいお花を作る伝統工芸。その素晴らしさを伝えつつ、いかにCraftie Homeらしく提案するか? どうやってみなさまのおうちにすっと溶け込む、暮らしの小物に仕立てるか? そこがキット制作のポイントでした。

 

 

デザインとアイテムを決める時点でこだわったのが、布の素材と色です。

つまみ細工に使われる布は、シルク100%の正絹羽二重(しょうけんはぶたえ)、一越縮緬(ひとこしちりめん)など、さまざま。縮緬は木工用ボンドでもつきがよく、初心者でも扱いやすいのですが、仕上がりの雰囲気がやや和っぽい印象。もう少しモダンな雰囲気にしたい。ということで、コットンブロードやリネンなど、複数の素材を取り寄せて、早速、試作。

 

 

その結果、いちばん上品でモダンな雰囲気に仕上がったのは、コットンブロード。布の織りがつまっていて、ほどよい光沢感もある。この布に決定です。

次は色選び。お正月らしいのは「白」と「赤」。でも、お正月だけでなく、ハレの日にも、また、普段の暮らしにも寄り添えるような色がいい・・・となると、Craftie Home Boxで何度となく提案している「くすみカラー」がやっぱりいい。色数は、色合わせも楽しめるように3色は欲しい。候補の色同士を組み合わせながら、しっくりくる色合わせを探ります。

 

 

ピリッとしたマスタードもいいよね、モーブ色も素敵・・・あれこれ吟味して最終的に選んだのは、ライトベージュ、ライトピンク、そしてそのどちらとも相性のよいオフホワイトの3色です。

  

カット済みの布でお届けしたい 

つまみ細工は、小さくカットした正方形の布を折り畳んで花びらを作ります。一輪のお花を作るのに数十枚の花びらが必要で、同じサイズの布をいくつもカットするのは、時間も手間もかかります。しかも布ゆえにまっすぐハサミで切るのもなかなか大変。「何十枚もカットする作業は心が折れちゃうかも」。Craftie Home Boxのキットは、最後まで楽しく作れて、完成の喜びが味わえるものにしなければ。そのために、「布はカット済みでお届け」は、とてもこだわったポイントでした。

 

 

「わたしらしい組み合わせ」を作る楽しさを 

お花に仕立てるパーツにもこだわりました。梅飾りは、身につけられるヘアピンと、お部屋にも飾れるワイヤーと、2通りの仕立てが選べるように。また、花芯の飾りも、花座+パール、ペップ+パールの2通りを用意しました。さまざまな組み合わせでいろいろなバリエーションが楽しめる。これもまたCraftie Home Boxならではの醍醐味なのです。

 

 

水引+紙ものの簡単手作り

もうひとつの伝統工芸、「水引」は、紙ものをプラスしてお正月に活躍するアイテムを作ろう、と決めました。こちらは、水引も紙もお正月らしく「赤」と「白」を選び、そこに「くすみカラー」のベージュを合わせました。お正月を過ぎても楽しんでいただけるように。そんな想いでベージュを選びました。

 

 

水引は、基本の結びとして「八の字結び」「あわじ結び」「梅結び」の3つを紹介。どれも覚えておくと、いろいろな場面で使える結びです。

水引+紙もので作れるアイテムは、お正月飾り、ぽち袋、箸置き、箸袋の4つ。シンプルな紙ものに水引の結びをあしらうと、とたんに晴れやかなお正月小物に早変わり。小さな結びは上品な存在感を放ち、さすが伝統工芸、その奥深さに魅了されました。

 

 

水引小物は、どのアイテムも2030分ででき上がる簡単なものばかり。こちらもまた、水引の色、本数、結び、紙の色・・・すべて組み合わせは自由。おうちの雰囲気や好みに合わせて選ぶ楽しさがあります。まずは1つ作ってみよう。そんな気持ちで作っていただけたら。

 

伝統的な和をモダンに楽しむとは?

今回のBoxはつまみ細工と水引という2つの伝統工芸を紹介しているので、キットデザイナーもそれぞれお願いしました。つまみ細工作家の本山ゆうこさんと、水引作家の篠原啓子さんです。

本山さんがつまみ細工を始めたきっかけは、娘さんの結婚式に髪飾りを作ったこと。本山さんのInstagramを拝見すると、成人式や七五三など、まさにハレの日のための美しい髪飾りがいっぱいです。 

そう、つまみ細工といえば、よく知られているのは和装の飾り。「和モダンをテーマに、おうちにすっと溶け込む、暮らしの小物」。そんなCraftie Homeの新しい提案には、デザインや色、素材の吟味に加え、どんなふうに暮らしに生かすか、のスタイリングアイデアもとても大切です。

伝統的な和をモダンに楽しむ。そんな一例として提案したのは、ゲストプレートに置いた梅飾り。梅飾りを紙で包むというアイデアは、贈り物などを和紙で包む日本の伝統文化、折り形をヒントに考えました。

 

 

合わせる小物の色合いをできる限りシンプルにして、つまみ細工の繊細さと上品さを際立たせる。そんなコーディネートです。

ヘアピン仕立ての梅飾りと2wayクリップつきの菊飾りを置いたメイクコーナーは、あえてゴールドトレイを使い、底に半紙を敷くことで、少しだけ和テイストに。

 

 

ひとくちに「和モダン」といっても、感性は人それぞれ。Craftie Home Boxを受け取ったみなさまのイマジネーションで、いろんなコーディネートが生まれるのがとても楽しみです。私たちの提案はあくまできっかけづくり。正解がないのもCraftie Home Boxなのですから。

つまみ細工と水引で彩るハレの日小物キットを見る>>

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