偶然の美しさを楽しむ♪ マーブリングアートの魅力と、模様をきれいに作るコツ

艶やかな色彩とこまやかな模様が美しいマーブリングアートは、専用の水溶液に絵の具を垂らし、紙に写しとって作ります。そんなマーブリングアートの魅力や模様をきれいに作るコツを、9月Boxのキットで制作・監修をお願いしたマーブリングアーティストのL'aquamarmo(らっくあまるも)さんに伺いました。

 

 

フィレンツェで出会ったマーブリングアートの魅力

- Q1:L'aquamarmoさんとマーブリングとの出会いや、はじめたきっかけを教えてください。

学生時代に訪れたイタリア・フィレンツェの街がとても好きになり、いつか住んでみたいと感じました。そして「せっかく行くならアートに挑戦してみたい」という思いを持っていました。

フィレンツェの街には伝統工芸のひとつとしてマーブリングというアートがあることを知り、幼い頃に母と遊んだ思い出もあったので、学んでみようと思い、はじめたのがきっかけです。

 

Q2:実際にフィレンツェの街でマーブリングを学んでいるときに大変だったことはどんなことですか?

フィレンツェではマーブリングを製本業者で製作したり、お土産物として製作したり、たくさんの工房がありました。しかし、家族経営されていて技術を門外不出のものとしているところが多く、マーブリングの技法が学べる場所を探すことがとても大変でした。

ようやくアート教室が見つかり、そこに3ヶ月ほど通い、マーブリングを学びました。現在はアート教室で学んだことを活かし、マーブリングを通して自分にしかできないオリジナルアートを制作しています。

 

Q3:L'aquamarmoさんはマーブリングアーティストとして活躍されていますが、普段はどのような作品を制作されていますか?

普段はオーダー品を制作したり、Instagramに掲載する作品を制作したりしています。オーダー品については、アクセサリーや雑貨など小さなものから、1メートルくらいの大きなマーブル紙までさまざまです。

 

マーブリングは制作過程もとても美しいアートなので、作品だけでなく制作過程もInstagramに掲載したり、ライトの当て方を工夫したりして、美しい空間を表現することを心がけています。

Q4:L'aquamarmoさんがお感じになるマーブリングアートの魅力を教えてください。

マーブリングは二度と同じものが作れない、偶然の美しさを楽しめる唯一無二のアートだと思います。絵の上手い下手に関わらず、大人から子供まで誰でも同じように楽しむことができます。そして、制作過程においても美しさを感じられるアートであり、完成品だけでなく体験も含めて価値を感じられるところが魅力かなと思います。

 

私だけの色と模様で作る世界にひとつだけのアート

Q5:今回のキットでは、機械漉きの和紙にマーブリングをしていきます。和紙でマーブリングを行うことで、どんなメリットがあると思いますか?

和紙は紙の厚みが薄いので、絵の具を移し取りやすく、扱いやすい優秀な素材です。また、和紙はとても温かみを感じる素材で、マーブリングした作品を加工しやすく、生活に馴染みやすいという特徴があると思います。

 

Q6:今回のキットでは、マーブリングアートの3つの技法(マーブル、ハート、ドット)を学ぶことができます。それぞれの技法の楽しさ、魅力はどんなところでしょうか?

3つの技法は一連の流れで作ることができるようになっています。まず水面に絵の具を散りばめると水玉模様ができ、そして竹串で水面を描くとマーブル模様ができます。そしてそこにハートを描くことで、3つの技法が完成します。どこで切り上げても正解で、最終的に何を作りたいかによってご自身で考えながら作れる楽しさは、マーブリングならではの醍醐味です。

 

Q7:今回のキットで制作できる3つの技法について、それぞれ制作のポイントやコツをお願いします。

ドット:手首のスナップをきかせて水面に絵の具を散りばめる動作が少し難しいので、意識しながらやってみてください。ご自身で他の筆を所有されている方はいろいろな筆を使うと、ドットの大きさが変わるので試してもらいたいなと思います。

 

マーブル:水面に模様を描くとき、水面をかき混ぜていくごとに色彩が緻密に混ざり合って淡い風合いになります。どれくらいの色味にしようかなと考えながら、色の調整を楽しんでいただけたらいいなと思います。

 

ハート:ハートにしたい色味の絵の具を水面に落として円を作り、竹串で円を割って作ります。円を作ったあとに竹串の先に残った絵の具を軽く拭き取ってからハートを作ると、きれいなハートが描けます。

 

キットで楽しむはじめてのマーブリングアート

Q8:今回のキットでは、制作したマーブリング作品をトレーや封筒などにアレンジする方法をお伝えしています。そのほかにも、マーブリング作品はどのようにアレンジすることができますか?

私は基本的に紙を使った作品を制作しています。作品をお好みの形に切り抜いて、アルバム装飾などお好きな用途で楽しむことができます。また、絵画としてフレームに入れて飾っていただいてもかわいいと思います。染料によっては、スニーカーや布などを染めることも可能です。ボディマーブリングといって体にマーブリングをすることもあります。

 

Q9:今回のキットで、はじめてマーブリングに挑戦されるという方もたくさんいらっしゃるかと思います。はじめて制作される方へ向けて、L'aquamarmoさんからのアドバイスをお願いします。

マーブリングは、偶然の驚きや楽しみがあるアートです。ですので、みんな違ってみんないいと言うように、ぜひ力を抜いて、偶然の美しさを一緒に楽しみましょう。また、マーブリングは水面の上に絵の具を浮かすことが重要になってくるので、最初のうちは容量をしっかり守っていただくのがポイントです。

 

Q10:今回のマーブリングBoxをお買い求めになるユーザーのみなさまへのメッセージをお願いします。。

マーブリングアーティストL'aquamarmo(らっくあまるも)は、美しい景色を見ること、そして世界中の人たちに見せることを大きなテーマとして掲げています。マーブリングBoxを通じて、普段できないような体験や美しさをみなさまにもシェアさせていただけることが、とても嬉しく思います。みなさまと一緒に、美しい景色と非日常の体験を感じられることを、楽しみにしています。

 

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L'aquamarmo(らっくあまるも) (マーブリングアーティスト)

ビイタリア・フィレンツェにてマーブリングの技法を習得。現在は日本で、企業への作品提供、企業でのイベント企画やメディア出演、撮影協力を通して、マーブリングの制作過程の美しさや面白さを身近に感じてもらえるよう活動している。
Instagram:@l.aquamarmo

 

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