『Craftie Home Box』は、毎月さまざまなハンドメイド体験をお届けするサブスク定期便。季節によって衣替えするように、シーズナルな小物を自分で手作りしたり、少し手を加えたりすることで、おうちが自分だけの愛おしい場所になったらいいな。そんな思いから生まれました。
キットづくりの着想から完成まで、キットチームの舞台裏を紹介する制作ストーリー、今月は「クリスマスのボタニカルキャンドル」のお話です。
人気のボタニカルキャンドルをぜひ
年間を通じて、その季節に作りたくなるハンドメイドキットを、毎月おうちにお届けする。私たちが定期便のCraftie Home Boxをスタートしたのは、2021年7月のこと。じつはこの定期便を始める一年前、私たちが初めて手がけたハンドメイドキットが「ボタニカルシリーズ」でした。
ボタニカルシリーズには、フープリースやハーバリウムといったアイテムと一緒にボタニカルキャンドルを作りました。ボタニカルキャンドルとは、ドライフラワーやプリザーブドフラワーなどの植物をワックスに閉じ込めて固めたキャンドルのこと。このときのキャンドルが、私たちのキャンドルキットの原点です。
発売すると、ボタニカルキャンドルは大好評。ほどなくCraftieの人気キットとなり、春にはミモザ、夏にはラベンダー、と次々とアイテムが増えていったのです。
まさにCraftie Homeの看板キットとなったボタニカルキャンドル。クリスマスシーズンにとっておきのスペシャルバージョンをみなさまにお届けしたい! そんな情熱を注いで作り上げたのが、今月の「クリスマスのボタニカルキャンドルキット」なのです。
花材のセレクトとデザインに邁進!
クリスマスキャンドルにするからには、クリスマスカラーにとことんこだわりたい! じっくり時間をかけたのは、レッド、グリーン、ゴールドの花材の吟味です。たくさんの候補をあれこれ組み合わせて検討し、4つの花材をセレクトしました。
クリスマスに大活躍のグリーンの花材。ぷうんとよい香りがします。ほのかに漂うナチュラルな香りもボタニカルキャンドルの魅力のひとつ。レッドの花材には、可憐で丸い花姿のリンフラワー。赤い実が入るだけでとたんに可愛さがアップします。ゴールドの花材として選んだのは、かすみ草とグニユーカリです。グニユーカリは平べったい葉っぱ、かすみ草は小さなつぶつぶ。同じゴールドでも大きさや形がまるで違う、というのがポイントです。
キット制作時に毎回行うキットチームでの試作会では、各々、自由に花材をレイアウトします。
「かすみ草を上に散らすと、夜空にまたたく星みたい!」
「ゴールドとレッドだけで作るとめっちゃ可愛い!」
今までに何種類ものボタニカルキャンドルキットを作ってきた私たちですが、キャンドルづくりの試作会は、何回やっても新しい発見があり、飽きることがありません。
ドライフラワーを並べる瞬間。
IHコンロに鍋をセットして、ワックスをゆっくり溶かす時間。
息をとめながら、慎重にワックスを注ぐ緊張感。
どの工程もワクワクドキドキ。固まったキャンドルがぱかっと型から外れて姿を現す瞬間は、何度作っても歓声が上がります。
試作会を終えた私たちは、3色ミックス、レッド×ゴールド、グリーン×ゴールドの3種類のデザインを提案することに決めました。それぞれ「ボタニカルミックス」「レッドベリー」「エバーグリーン」と命名。名前が決まると、よりいっそう愛着が湧いてきます。
繊細な花材が映える「シート式」の作り方
私たちのボタニカルキャンドルキットの作り方は、大きく分けて2通りあります。1つは、型の真ん中に入れたベースキャンドルのまわりにドライフラワーを入れて、そこにワックスを注いで作るもの。もう1つは、ワックスで作ったシートにドライフラワーを並べ、そのシートを型の内側に巻いてからベースキャンドルを入れてワックスを注ぐもの。
前者は、花材をポンポンと入れていくシンプルな方法で、比較的大きな花材に向いています。一方、ワックスシートを使う後者の作り方は、繊細な花材におすすめの方法です。
シートを使う作り方は、ミモザのボタニカルキャンドルを手がけたときに初めて紹介しました。ふわふわした小さなミモザの花がワックスに埋もれないように。そんな思いからキットデザイナーと一緒に考案した作り方です。
今回のクリスマスキャンドルの花材は、小さなかすみ草やリンフラワーなど、ミモザ同様、繊細です。私たちは迷わず「シート式」の作り方を提案することにしました。
「シート式」のよいところは、繊細な花材が埋もれないことはもちろんですが、花材の配置を自分の好きなように工夫できることも魅力です。キットにはワックスシートを作るためのバットの型紙もつけ、この型紙をガイドに花材の配置をあれこれ考えられるようにしました。
「ボタニカルミックス」「レッドベリー」「エバーグリーン」の花材の並べ方の違いがひとめでわかるよう、紙レシピには花材をレイアウトした写真を掲載。自分で配置を考えるうえでのヒントになってくれたら……。そんな思いで紙レシピを作りました。
今回のキットデザイナーは、キャンドルアーティストのルナ(LUNE CANDLE)さん。キャンドルの側面にきれいにお花が見えるように仕上げるのはどうしたらよいか? レシピ動画では、花材をワックスに並べるときのちょっとしたコツも実演してもらいました。
作った作品をどうするの?
ボタニカルキャンドルの花材もデザインも決まり、着々とレシピ動画を進める一方で、あともう一歩、深く考えたいことがありました。作った作品をどうするの? です。
今回は季節柄、贈り物にしたい方もいらっしゃるはず。私たちはまず、作ったキャンドルをおしゃれにラッピングする方法を考えました。
みんなでアイデアを出し合い、カリグラフィーで言葉を綴ったラッピングペーパーをキットに入れることにしました。ゴールド×レッド、ゴールド×グリーンの2種類、A4サイズです。
キットに同封するブックレットやwebレシピでは、このラッピングペーパーを使ってキャンドルを包む「円柱包み」の方法も紹介。ペーパーの上から巻くラッピングコードもいろいろと取り寄せて試し、きゃしゃな感じのするロウ引きコードをセレクトしました。
ギフト提案のほか、作った作品をおうちに素敵に飾りたい、というご要望にも応えるべく、知恵を絞ります。そして、今までのCraftie Home Boxのキットと一緒に飾る、というアイデアがひらめいたのです。
余ったクレイやお好みの粘土を使って、クレイキットに入れた抜き型と今回のキットの余り花材を使ってクリスマスオーナメントを作ろう、という提案です。こちらは、webレシピとして作り方も紹介。オーナメントとして飾るほか、ナプキンと一緒にテーブルアクセサリーにするスタイリングも考えました。
クレイのクリスマスオーナントを作ったら、「今までに作った作品と一緒に飾ってもいいよね」という意見も登場。であれば、「Craftie Home Boxの作品でクリスマスを盛り上げよう!」という提案も入れることに。フープリースやボタニカルケーキといったボタニカル作品、アルコールインクアートのフレームと一緒にディスプレイコーナーをしつらえました。
Craftie Home Boxの作品を一緒に並べてみると、なんて可愛いんだろうと自画自賛。1つ1つ手作りしたからこその愛おしさにあふれていて、スタイリングをしながら胸が熱くなりました。みなさまの暮らしのなかにも、こんなコーナーが生まれたらいいなあとの願いを込めて、メリークリスマス!