Craftie Home Box制作ストーリー「マクラメで作る わたしのBOHOインテリア」

Craftie Home Box』は、毎月さまざまなハンドメイド体験をお届けするサブスク定期便。季節によって衣替えするように、シーズナルな小物を自分で手作りしたり、少し手を加えたりすることで、おうちが自分だけの愛おしい場所になったらいいな。そんな思いから生まれました。

キットづくりの着想から完成まで、キットチームの舞台裏を紹介する制作ストーリー、今月はマクラメの「テーブルランナー」のお話です。

 

 

マクラメから始まったCraftie Home Box 

Craftie Homeにとって「マクラメ」は特別な存在。2021年の夏、私たちは、Craftie Home Boxという新しいサブスク定期便をスタートさせました。その記念すべき第1回目にお届けしたのがマクラメなのです。

第1回目のアイテムは「コースターとハンギング」。ここが私たちのマクラメ出発点となり、今月のBox「テーブルランナー」へとつながっています。

下の写真は、今までの制作したサンプルや取り寄せた資材。まさに私たちのマクラメ・ヒストリーのような1カットです。実際にキット化したものもあれば、試作だけに終わったものも。コースターは、実際にキットになったのは生成りとグレーですが、ピンクやブルーのひもでも試作、結び方もいろいろと試していたのでした。

 

 

「欲しいもの」を「作れるもの」にする! 

キット制作をしていくなかで、毎回、大事にしているポイントは、「欲しいもの」=「作れるもの」にするということ。

たとえば、海外インテリアで見かけるような大きなマクラメタペストリー。憧れるけれど、初心者が作るには難しすぎるし、制作にもとても時間がかかります。

Craftie Home Boxのコンセプトは、「初心者でも無理なく作れて、おうちで使って、飾って、楽しめるもの」。シンプルだけど魅力的な作品を、「自分で作る楽しみ」や「できあがったときの達成感」という豊かな体験と一緒にお届けする。そんな欲張りBoxなのです。

 

 

メルヘンアートさんとの出会い 

マクラメのキットを作るにあたり、まず相談に訪れたのは、東京・両国にオフィスを構えるメルヘンアートさん。日本で唯一のマクラメ専業メーカーで、創業は1920年。東京オリンピックのあった2020年に100周年を迎えた老舗です。

初めてメルヘンアートさんのショップを訪問したのは、2021年の春。店内に足を踏み入れると、タペストリーやバッグなどのサンプル作品と一緒に、マクラメのひもがずらりと並んでいます。色も太さも素材もさまざまで、その種類の多さにびっくり。キラキラしたひも、アジアンテイストのひも、北欧のかごのようなテープ・・・。ひもというひもが一堂に会した空間に興奮してしまいました。

 

 

メルヘンアートの藤澤登美子さん、藤澤美月さんのお二方に制作・監修をお願いしながら、コースター、ハンギング、タペストリーと、次々と私たちのキットが誕生していったのです。

 

短時間で作れる大きめアイテムって?

今月のBox「テーブルランナー」は、Craftie Homeにとって4アイテム目のマクラメキット。アイテムを決めるときに考えたポイントは、基本の平結びだけで作れるもの、短時間で作れる大きめアイテムで満足感が得られるもの、お部屋の印象をぱっと変えてくれるものということ。テーブルランナーは、そんな「あったらいいな」をイメージしながらたどり着いたアイテムでした。

アイテムが決まったら、さっそく試作。素材とデザインをメルヘンアートの藤澤さんに相談しながら進めていきます。

 

結ぶ間隔やフリンジのほぐし方で自分好みに作れる! 

テーブルランナーに選んだマクラメのひもは、コットン100%、太さ約3㎜のマクラメコード。トレンド感のあるインテリアに仕上がるよう、カジュアルになりすぎない太さを追求して選びました。 

「通常のタコ糸よりも太い綿糸をハリ撚りという技法でマクラメに最適な柔らかさに3本撚りしたひもです。ひも端のほぐし加減によって違った印象になるのも魅力です」と藤澤さん。実際に結んでみると、確かにちょうどよいハリ感です。

 

 

今回のキットでは、大きな作品をより美しく仕上げるためにマクラメ専用ボードとピンもつけることに。A4サイズのボードには、1cmのマス目がついているので、等間隔に間を開けて結ぶときにとっても便利。作ってみて実感しました。

 

 

下の作品は、結び目と結び目の間隔を開けて結んだもの。丸い連続模様は、段ごとに互い違いに平結びをする「七宝結び(しっぽうむすび)」という方法です。このお花のような美しい模様が存分に楽しめるのも大きい作品ならではと思いました。

 

 

一方、こちらは間隔を狭めて結んだもの。きゅっと詰まった結び方は、ポコポコとしたマクラメの結びが愛らしい雰囲気です。

 

 

「結ぶ間隔で雰囲気が変わる!」
これってもしかしてすごいことじゃない?結び方はどれも基本の平結びなのに、結び目と結び目の間隔を変えるだけで表情が違ってくるなんて。習得すべき技術を増やすのではなく、小さな工夫で自分のオリジナルが作れるようになる。これはまさにCraftie Homeが目指している大切なポイント。

ぜひココをきちんと伝えるキットを作りたい! 私たちは藤澤さんに相談して、広めの間隔で作る作品と間隔を少し狭めた作品の2種類を作ってもらうことにしました。実際のキットでは前者を「基本のテーブルランナー」、後者を「テーブルランナーのバリエーション」として、2つの作り方レシピを紹介しています。

試作会では、フリンジと呼ばれるひも端のほぐし方によっても表情が変わることも発見。指でほぐせば少しナチュラルに、クシを使って細かくほぐせばふわふわに、全くほぐさないとカジュアルに仕上がることがわかりました。

 

 

テーブルに広げて小物を置き、バランスをチェックしてみます。改めて写真を見ると、なんと背景にクリスマスツリーが! そう、この試作会を行ったのは12月。冬本番すら迎えていない師走に、やがて訪れるあたたかい季節をイメージしながらせっせと結んでいたのですね。

 

 

スタイリングはどう見せる? 

デザインの方向性が固まり、資材が決定し、マスターサンプルができ上がると、キット制作は撮影の段階に入ります。 

テーブルランナーをどうやって提案するか? すぐに頭に浮かんだのは、グリーンとのコンビネーションです。Craftieのキットでハンギングを作り、実際に家でも使っていると、マクラメとグリーンが相性バツグンだということはすでに実証済み。

撮影のスタイリング提案では、大げさすぎず、フォーマルすぎずのカジュアルなテーブルシーンを考えました。

右側に置いた観葉植物のシュガーバインは、家でハンギングに吊るしているもの。つるがぐんぐん伸びてきたので、テーブルに置いてみると、ちょうどよいセンターピースになりました。こんなふうにハンギングに吊るしているグリーンが、テーブルのセンターピースにも使えるというのは、やってみての嬉しい発見でした。

 

 

テーブルランナーと一緒にナプキンリングを作った、ということは、ナプキンも用意しなくては・・! 食卓にナプキンを使うというシチュエーションは、ちょっとフォーマルになりがち。できるだけカジュアルにしたくて、ナプキンはざっくりとしたリネンを選びました。縁がほぐれたリネンを見つけたときは「これだ!」と思い、思わず笑みが。

 

 

ナプキンリングをカトラリーホルダーにしてお花を挿すアレンジも、いろいろとやってみてひらめいたアイデアです。

 

 

今回のキットではテーブルランナーと同じ作り方で、タペストリーやクッション、バッグも作れるので、お部屋のスペースやインテリアに合わせて、自由に楽しんでいただけたら嬉しいです。テーブルランナーをタペストリーにして壁に飾って、つる性のグリーンを這わせても素敵かもしれません。

 

 

グリーンがいっそう生き生きとする季節がやってきます。ぜひ、グリーン×マクラメのコンビネーションも楽しんでくださいね!

 

 

テーブルランナーを作ったら・・・

最後に、私たちが最初に作ったマクラメのコースターとハンギングについてもちょこっと紹介します。

コースターは、マクラメのアイテムで真っ先に浮かんだもの。毎日の暮らしのなかで気軽に使える実用性に加え、マクラメ結びの基本が学べて、しかも短時間ででき上がる。マクラメ一年生のキットチームにとっても、まさに最初に作ってみたいアイテムでした。

 

 

コースターと一緒に企画したのが、ハンギングです。こちらも基本の平結びで作れて、即、暮らしのなかで使える実用アイテム。「作りながら、ちょっとした到達点がほしいよね」ということで、アクセントにもなるウッドビーズを入れたデザインに仕上げました。

 

 

これからグリーンがいっそう生き生きとする季節がやってきます。ぜひ、マクラメとグリーンとのコンビネーションも楽しんでくださいね!

→ 「マクラメのテーブルランナー&ナプキンリング」を見る

「生成りとグレーのマクラメコースター」を見る

→ 「ウッドビーズのマクラメハンギング」を見る

 

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